この記事で解決できるお悩み
- S&P500とVTIに投資したいけどどっちがオススメなの?
- S&P500とVTIの特徴と違いを知りたい
こんにちは、FIREを目指しつつ、2人の娘を育てているイケダです。
自己紹介
最近の投資ブームで、米国株中心の投資をしている人も多いですよね。
米国株のインデックス投資で有名なのがS&P500とVTIですが、この二つの特徴と違いを知っていますか?
実は、S&P500とVTIは同じ米国株インデックスですが中身の特性は全く違うんです。
この二つの中身を知らずに「YouTubeなどの著名人が紹介していたから・・・」という理由で投資していると将来絶対に後悔してしまいます!
- S&P500とVTIの特徴と構成銘柄の違い
- 2010年からのS&P500とVTIのリターン比較
今回は投資初心者の方向けに、超人気米国株インデックスのS&P500とVTIを詳しく解説していきますのでぜひ最後までご覧ください。

結論から解説すると、S&P500とVTIのリターンはほぼ一緒。
米国株の分散具合が違うだけなので、自分に合う特徴の方を選んで頂ければ大丈夫です!
S&P500とVTIの違いについて解説【違いは構成銘柄の数にあり】
まずは、米国株インデックスのS&P500とVTI違いについて解説していきます。
結論として、S&P500とVTIは構成銘柄が圧倒的に違います。
- S&P500 = アメリカの優良銘柄500社(全米の時価総額80%をカバー)
- VTI = 米国に上場する約3,800社(全米の時価総額99%をカバー)
上記のように分散されており、VTIの分散はS&P500の約7.6倍になります。
S&P500とVTIのどちらを選ぶべきか?という悩みに対しては、
- 米国の優良企業だけに投資したい ⇒ S&P500
- 米国の優良企業、ベンチャー企業にも幅広く分散投資したい ⇒ VTI
といった基準で選ぶのがいいと思います。
S&P500・VTIどちらも時価総額加重平均型
時価総額加重平均型というのは、複数社の株を買うときに同じ株数を買うのではなく、その会社の時価総額に応じて購入する株数を調整する方法です。
各社の株を均等に持ってしまうと下図のようになりますが、この方法だとアップルみたいな超優良企業とポンコツ企業も同じ分だけ保有してしまう事になります。


一見バランスが取れていてよさそうに見えますが、この持ち方だと優良企業が業績を伸ばしてもポンコツ企業が落ちていけば、指数としては上昇していきませんよね。
一方時価総額加重平均型であれば、優良企業を多く持ち、ポンコツ企業は少なく持つため、指数が上昇しやすいメリットがあります。


最近の株価指数のほとんどが、この時価総額加重平均型が使用されています。
- TOPIX(日本)
- S&P500(米国)
- CRSP米国総合指数(米国)
- NASDAQ100指数(米国)
- 上海総合指数(中国)
- FTSE100(イギリス)
- など
S&P500は米国の超優良企業の集まり
S&P500とは、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社が算出しているスタンダード・アンド・プアーズ500指数(Standard & Poor’s 500 Stock Index)という株価指数で、ニューヨーク証券取引所・NASDAQ証券取引所に上場している米国の代表的な500社を選抜して作り上げた指数です。
つまり超簡単に言うと米国を代表する超エリート企業500社の集まりってこと!
組み入れ銘柄の選定基準は、
- 本社が米国
- 時価総額:61億ドル以上(日本円で約6710億円)
- 浮動株:50%以上
- 四半期連続して黒字
- etc・・・(他にもまだあり)
といった感じでとても厳しい基準。
この厳しい基準にクリアできる優良企業だけがS&P500に選抜され、クリアできない企業は淘汰されていく・・・という新陳代謝があるのが特徴です。
優秀な企業ばかりで、ポンコツ企業は入っていません。



最近のニュースだと2020年にテスラがS&P500に参加しました。
その代わりに基準をクリアできずS&P500から外された企業もあるという事です
VTIは米国株式市場全体をカバー
VTIとは米国のバンガード社が提供しているETFでバンガード・トータル・ストック・マーケットETFのことです。
このVITはCRSP米国総合指数というシカゴ大学が開発した指数で、米国の時価総額99%をカバーしています。
銘柄数は約3,800社とS&P500の7倍以上。
米国の時価総額99%をカバーしているので、当然VTIの中にはS&P500の銘柄も含まれています。
ちなみにその割合は約80%。
- 約80% = S&P500採用銘柄
- 約20% = その他中型、小型株
となっています。
VTIの最大の特徴は米国の中型・小型株も含んでいる点で、これから成長する勢いのある企業の成長も取り込める点です。
変わってS&P500では、数年後S&P500に採用されるような企業でも、採用されるまでの株価上昇はS&P500では取り込めません。



企業が成長して、株価が上がって初めてS&P500に採用されるからですね。
今後、未来のGAFAMなどの超優良企業のスタート時からの成長を取り込みたいって方はVTIの方が心地いいと思います。
ちなみに僕もどちらかというとVTI派です!
【2022年2月時点】S&P500とVTIの構成銘柄
S&P500 | VTI | |
---|---|---|
1 | アップル(6.2%) | アップル(5.1%) |
2 | マイクロソフト(5.9%) | マイクロソフト(4.7%) |
3 | Amazon(3.9%) | Amazon(3.2%) |
4 | メタ旧Facebook(2.4%) | メタ旧Facebook(1.9%) |
5 | alphabetクラスA(2.3%) | alphabetクラスA(1.8%) |
6 | alphabetクラスC(2.2%) | alphabetクラスC(1.6%) |
7 | テスラ(1.5%) | テスラ(1.2%) |
8 | エヌビディア(1.5%) | エヌビディア(1.1%) |
9 | バークシャーハサウェイ(1.4%) | バークシャーハサウェイ(1.0%) |
10 | JPモルガン(1.3%) | JPモルガン(1.0%) |
構成銘柄を見て分かる通り、S&P500もVTIもTOP10は全く一緒です。
これはS&P500銘柄が全米の時価総額80%をカバーしているため。
なので値動きとしては非常に似たようなものになります。
残りの時価総額20%分がどう動くかによって、値動きが若干変わりますが、結論としては殆ど一緒です!



それを次の項目から解説していきます!
S&P500とVTIのリターン比較
それでは一番気になるS&P500とVTIのリターンの比較をしていきましょう。
S&P500とVTIは投資を始めるタイミングを変えるだけで、優劣が逆転してしまうため、公平な比較をするために、
- 2010年1月に100万円一括投資
- 2010年1月から毎月初に1万円投資
の2パターンで比較していきます。
一括投資の場合


見て頂ければわかる通りS&P500とVTIの値動きは殆ど一緒。
2010年1月に100万円を一括投資した場合
- S&P500:4,049,187円
- VTI:4,022,260円
- 差額:26,927円
その差0.6%と極わずかなもので、一括投資のリターンは殆ど一緒になります。
VTI(オレンジ色)の方が上回っている箇所が多いですが、直近の大型株の値上がりに小型株がついていけず、S&P500に逆転される形になっています。
積み立て投資の場合


次は積立投資です。
上の図を見た感じ、1本の線しか見えないっ!って感じで線が重なっていますね。
2010年1月から毎月初めに10,000円ずつ投資した場合
- 元金:1,350,000円
- S&P500:3,360,914円
- VTI:3,285,332円
- 差額:75,582円
その差は2.2%と若干S&P500の方がリターンは上回っています。
これはS&P500と同じ理由で直近大型株が値上がりしていたため差が出ていますが、過去を見るとリターンはほぼ一緒です。
開始した期間がたまたまS&P500に有利でしたが、開始する期間を変えるとVTI有利になる期間もあるのでS&P500とVTIのリターン差はほぼないことが分かります。
結論:S&P500とVTIのリターンはほぼ同じ、投資初心者はどっちに投資してもOK
この結果からリターン上ではS&P500とVTIは殆ど差が無いことが分かりましたね。
投資初心者の良くある悩みで、
「S&P500とVTIどっちに投資しよう・・・」
の答えは『リターンに差はないからどっちでも良い』になります。
しいて言うなら
- 米国大型優良株のみに投資したい ⇒ S&P500
- 大型・ベンチャーにも幅広く投資したい ⇒ VTI
といった感じで選ぶといいと思います。



ちなみに僕は広く分散できるVTI派です
これから投資を始めたい、購入する銘柄の参考にして頂けると嬉しいです。
今回は以上です。
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